相続について

遺言書について

遺言書について

一般に、よく利用される遺言書には、自筆証書遺言書と公正証書遺言書の二つがあります。自筆証書遺言書は、遺言者が遺言の全文・日付・氏名を自筆して押印します。公正証書遺言書は、証人2名が立会って、公証人が遺言者本人から遺言内容を聞き取り、これを遺言文書に纏めて、本人や証人に読み聞かせて作成します。これが民法上の作成方法です。公正証書遺言は法律の専門家が関与するので、高齢者などの遺言者能力が減退している人でも、少なくとも、真意によらない遺言をさせられる危険性は少ないと思われがちです。しかしながら、一方、公正証書遺言の作成には、遺言者本人ではなく、遺言によって利益を受けようとする受益者が―遺言者の身近にいる推定相続人の場合が多い―或いは、代理人を介して、公証人に遺言書の作成を依頼することが多く見受けられます。公証人は、その人から遺言の趣旨を事前に聞いて、遺言の内容を纏めて、それを遺言者に読み聞かせて遺言を作成する場合があります。この場合には、遺言者が自分の意思を明確に伝えられなかったり、受益者にいいくるめられたりして、真意に沿った遺言書が作成されているとは言い切れません。何故に遺言が尊重されるのかといえば、それは遺言者本人の真意が表明されているからであって、遺言者の真意が外部的要因(例えば、遺産の独占化など)によって影響を受けているとしたら、公正証書遺言であっても、無効と判断される可能性があります。

2 遺言無効確認訴訟

遺言書の作成に疑問がある場合、遺言によって利益を受ける相続人を相手にして、遺言無効の裁判を提起することができます。遺言無効確認の裁判は、消極的確認請求の一種として、遺言の無効を主張する人が原告となり、遺言の有効を主張する人が被告となります。この裁判の特質として、主張・立証責任の観点から、以下に、(ア)、(イ)と分類しておきます。裁判では、事実の存否がいずれとも判断できない真偽不明の事態が起こります。この場合、その主張・立証責任を負担する人の主張事実が認められず、敗訴の不利益を受けます。(ア) 民法は、遺言書の成立要件を定めていますが、自筆証書遺言の自筆性の問題やと公正証書遺言の口授(口頭で伝えること)の成立要件は、遺言が有効である主張する被告に主張・立証責任があります(最高裁判例)。その外、簡単な事例でいえば、自筆証書遺言の日付に関して、平成26年7月吉日は無効、同7月末日は有効、公正証書遺言では、立会・証人の一人が推定相続人の夫(又は妻)の場合、無効と判断されています。弁護士、或いは、信託銀行などの専門機関の担当者が、遺言の受益者(特定の推定相続人)の代理人として、公正証書遺言作成の証人となった場合、公正証書遺言は無効と解されます。これは証人の適格性の問題として、遺言の有効を主張する被告において証明責任があります。特に、もっとも争いになるのは、高齢者の場合、(イ)遺言者の遺言能力の問題があります。これは遺言の無効を主張する原告に主張・立証責任があります。
 
 

遺留分侵害額の算定表

遺言書の作成に疑問がある場合、遺言によって利益を受ける相続人を相手にして、遺言無効の裁判を提起することができます。遺言無効確認の裁判は、消極的確認請求の一種として、遺言の無効を主張する人が原告となり、遺言の有効を主張する人が被告となります。この裁判の特質として、主張・立証責任の観点から、以下に、(ア)、(イ)と分類しておきます。裁判では、事実の存否がいずれとも判断できない真偽不明の事態が起こります。この場合、その主張・立証責任を負担する人の主張事実が認められず、敗訴の不利益を受けます。(ア) 民法は、遺言書の成立要件を定めていますが、自筆証書遺言の自筆性の問題やと公正証書遺言の口授(口頭で伝えること)の成立要件は、遺言が有効である主張する被告に主張・立証責任があります(最高裁判例)。その外、簡単な事例でいえば、自筆証書遺言の日付に関して、平成26年7月吉日は無効、同7月末日は有効、公正証書遺言では、立会・証人の一人が推定相続人の夫(又は妻)の場合、無効と判断されています。弁護士、或いは、信託銀行などの専門機関の担当者が、遺言の受益者(特定の推定相続人)の代理人として、公正証書遺言作成の証人となった場合、公正証書遺言は無効と解されます。これは証人の適格性の問題として、遺言の有効を主張する被告において証明責任があります。特に、もっとも争いになるのは、高齢者の場合、(イ)遺言者の遺言能力の問題があります。これは遺言の無効を主張する原告に主張・立証責任があります。
 
 

ご相談の予約について

遺留分侵害額の算定表について以下に事例を掲載致します。
画面下部の文字が見えづらい方は下からファイルをダウンロードしてください。

3 遺留分減殺請求訴訟

遺留分侵害額の算定表について以下に事例を掲載致します。
画面下部の文字が見えづらい方は下からファイルをダウンロードしてください。
(2)裁判では、遺留分を請求する当事者を原告といい、遺留分の減殺請求を受ける側を被告といいます。遺留分の侵害額の計算は極めて厄介であって、もたもたしていると、裁判の長期化を招きます。相続財産(不動産・預貯金・負債)や生前に被相続人が妻や子らの相続人に対して贈与した財産(特別受益)などが計算の算入項目となります。特別受益(生前贈与)として、(ア)妻や子らの相続人に対する土地や現金などの生前贈与(30~40年前の土地の贈与でも、被相続人死亡時の実勢価格(時価)で計上されます)。(イ)被相続人の土地の上に相続人の一人が建物を建てて土地を無償で利用している場合、その賃料(更地書価格の15~30%)。しかし、建物の無償使用は認められない、(ウ)被相続人の生前の預貯金の取引履歴から判別する使途不明金。(ヱ)中小企業のオーナーが、後継者の特定の子(長男)に対する自社株の生前贈与や特定の子にだけ住宅取得資金の非課税枠を利用した生前贈与。(オ) 相続人以外の非相続人(例えば、孫・曾孫など)に対する生前贈与について、相続開始前の1年間にした贈与は含まれ、1年を超えてそれ以前にされた贈与については、遺留分権利者に損害を加える意図が認められる場合、同じく、特定の子の孫にのみ教育資金贈与信託を利用した教育資金の生前贈与(その孫に対する贈与がその親である特定の子に対する贈与と同視しうる場合)、(カ)生命保険において、契約者・被保険者=被相続人、保険金受取人=特定の相続人の場合、原則、保険金受取人の固有財産。しかしながら、その特定の相続人(受取人)と他の共同相続人との間において著しい不公平感が生じて是認できない特段の事情が存する場合、例外として、特別受益に準じて扱うことが可能と解されています。(キ) 被告の対応は、遺言者に持ち戻し免除の意思表示があったと主張して争います。(オ)(カ)の場合は、その事実を争うことになるでしょう。 
(3) 原告は、遺留分侵害額の算定表(判例時報1635号に掲載の算定表参照)を作成して、「請求」(請求の趣旨)を特定する必要があるので、不動産が多岐にわたる場合、不動産鑑定書(簡易)を徴しておくと便宜です。裁判所によっては、遺留分算定の基礎となる財産に関して、物件の特定、原告・被告らの主張・額・証拠・認否の要点を摘記した「遺留分一覧表目録」の作成を要請する場合があります。相続上の争いは骨肉の争いに発展しかねないので、適宜、裁判所の和解勧試を容れて、速やかに解決するのが最善の方法と考えています。